りょうまについて

りょうま駅長の歴史

りょうまが駅に現れたのは、2010年のことでした。前からネコは何匹かいたのですが、りょうまはどこかからやってきて、志和口駅に自然に居つきました。居心地がよかったのでしょうか、切符の自販機や改札口、ホームなどで自由に過ごしていました。とても人懐っこく、次第に駅を利用する方たちに可愛がられるようになりました。

そのうち、地域の人たちの中から「この子は触っても嫌がらないし、毎日駅を巡回して乗降客の安全を見守ってくれているかのようじゃ。ならば、和歌山のたま駅長のようなネコ駅長になってもらったらどうじゃろうか。」という声があがりました。 

2012年11月に手作りの制帽をプレゼントしたことをきっかけに、JR非公認ながら「りょうま駅長」が誕生しました。

名前の由来

近くの安芸高田市には、毛利元就の郡山城跡があり、当初は「もとなり」という名前になりかけましたが、凛々しい顔が坂本龍馬を彷彿とさせ、なにより呼びやすいからとの理由で「りょうま」と名付けられました。

りょうまの日課

りょうまは駅舎やホーム、線路など周囲を見回って点検したり、電車がくると乗降客の出迎えや見送りをしたりして1日を過ごすのが日課でした。その活躍ぶりが新聞、テレビなどで伝えられると、全国から「りょうま駅長に一目会いたい」と同駅を訪れるようになりました。

りょうまの活躍

りょうまは2012年から2019年までの約7年間、ネコ駅長として活躍しました。
2016年にはりょうまを見に訪れた人が1万人に達し、志和口駅やその周辺に活気を与えてくれました。
りょうまの話題をきっかけに住民同士の交流が深まり、りょうまは地域の人を明るくしてくれました。
2019年の2月12日の夕方、りょうまはずっと過ごしてきた駅務室で静かに息を引き取りました。

りょうまが亡くなったあとも、多くの人が志和口駅に来てくださり、りょうまのことを想ってくれました。
2022年7月には、りょうまの功績をたたえる施設「りょうま駅長記念館」をオープンし、記念グッズやりょうまの写真を展示することになりました。
2023年7月には、来場者が2000人を突破し、今なお多くの人に愛されています。